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セシル・ビートン

1997年4月25日 - 6月28日



ファッション、戦争、ポートレートで綴るセシル・ビートン

「カメラを持ったコクトー、ファッションのダリ」と評されたこのイギリス人アーティストが、1920年代から70年代に至るまで、その多才振りをさまざまな芸術領域で発揮したことは周知の通りですが、とりわけその名を高らしめ、伝説化したのは写真家としてでした。社交界や文化人との絢爛たる交流を通じて制作されたポートレート、ドキュメンタリー写真の数々によって、古典美と現代的洗練の類稀な出会いをもたらしえたビートンは私達の時代の寵児として、さらにはイギリス王室の宮廷写真家として君臨しました。






カール・ラング 1920年代





今回は、ビートンのそのような華麗な業績に新たな光を当てるべく、戦争を主題にしたドキュメンタリー写真を基軸に、才能の開花の記念とも言うべき初期の写真を展示し、又、出品作品の多くはヴィンテ−ジ・プリントですので、ビートンのエレガンス、演劇的な虚構性、スノビッシュな趣味性に彩られたその美学の本質は遺漏なくお伝えできるものと自負いたします。本展が、ビートンの高い芸術性に触れていただける格好の機会となれば幸いに存じます。





グレタ・ガルボ 1946年





ドラッグストアのサービス 1937年





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