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JOJO: The Russian Dog Face Boy
チャールズ・エイセンマン (c 1884)



「ダイアン・アーバスの健常者、チャールズ・エイゼンマンの畸形」

2000年9月18日 - 10月28日


前世紀末、ニューヨークはバウリー街にスタジオを構えていたエイゼンマンの前でポーズを取るロブスターボーイや大足女ら第一級のフリークス達に、アーバスによるスタジオ54で遊ぶ女や自宅での女優メイ・ウエスト、54年前のボディービルディングチャンピオンの老後のポートレイトをわざわざ併置する私共のこの試みを、皆様は果たしてどう御覧になるのでしょうか。大胆な取り合わせだと驚かれる方も、あるいは、いかにも私共に似つかわしい企画展だと御納得される方も、確かにいらっしゃるかと存じます。

























The Son of Gloria Vanderbilt
ダイアン・アーバス 1964 




しかしながら「畸形」と「健常者」との間で放たれるかもしれない衝撃的なコントラストの彼方で、あるがままに存在するがゆえの被写体の貴族性、高貴さを享受することに長けていた二人の写真家の類い稀な才能をあらためて問わんとする本展は、いずれにせよ、これみよがしの悪趣味の露呈などとはもとより無縁であると申し上げておかねばならないでしょう。エイゼンマンとアーバスのカメラの前で、それぞれが何と眼差しに耐えていることかと、人をして感動と驚きで胸を締め付けずに置かないその写真の中には、「バリア・フリー」と昨今言われるような社会的要請をはるかにしのぐ、存在そのものをめぐる根本的な問いかけが厳然と潜むからです。本展を構成する作品郡によって、そのことが深く御理解頂けるものと私共は確信してやみません。





Mae West: Once Upon Our Time
ダイアン・アーバス 1965 






Fanny Mills: The Ohio Big Foot Girl
チャールズ・エイセンマン (1880s)






Fred Wilson: Lobster Boy
チャールズ・エイセンマン (c 1885)






Naked Man being a Woman, NYC
ダイアン・アーバス (1968)




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